北海道の旅(道東方面)

北海道へ訪れるのはこれで3度目である。1回目の旅は新婚旅行です(^^;)。道東方面の阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖を周遊し、層雲峡から札幌に至る4泊5日の旅。このときは観光旅館に宿泊し移動は主に定期観光バスを利用した。2回目の旅は平成6年の夏。前年の夏に購入したキャンピングカー「マナティー」での7泊8日のP泊の旅。フェリーで小樽に上陸、洞爺湖、支笏湖、大沼公園、函館等道南方面を周遊、その後道央自動車道で旭川に抜け、留萌、羽幌等を経由して稚内、宗谷と道北を巡ってきた。この時初めて「道の駅」というものがあることを知りましたが、まだ数も少なくP泊は日帰り温泉施設の駐車場や公園、無料のキャンプ場などを利用する。
今回3回目の北海道は、まだ訪れていない釧路湿原や知床半島方面を周遊するつもりだが、細かいP泊計画は立てていない。北海道の道の駅は現在登録されているだけでも64箇所もある。ほとんどの道の駅の周辺には日帰り温泉があり、中には無料のキャンプ場が併設されているところもある。10泊11日で適当な道の駅等にP泊しながら走り回るつもりである。
また、今回の旅は私には記念すべき旅でもある。平成5年8月にキャンピングカー「マナティー」を購入以来7年間、北は稚内から南は佐多岬までほぼ10万q近く日本全国を走り回ってきた。今回は日本一周走破を達成する旅でもある。




8月8日(火曜日) 走行距離 200q     

内灘町出発(18時10分)→直江津港フェリー乗船(23時55分)

深夜11時55分に直江津港よりフェリーに乗船し、特2等の2段寝台ベットに落ち着く。寝る前にビールでも飲もうとロビーや休憩室にゆくがどこの席もすでに満員。しょうがないので夜中の暗いデッキのベンチで缶ビールを飲む。しかしかなり風も強く肌寒くなったので室内へ。狭い寝台ベットで一杯やるがなんだか侘びしくなり、小缶ビール1杯を飲み早々に就寝する。





8月9日(水曜日) 走行距離 50q

室蘭港着
(16時40分)→道の駅「みたら室蘭」白鳥大橋→地球岬→道の駅「みたら室」(19時30)

定刻どうり16時40分に室蘭到着。しかし朝目覚めてから下船までの時間が長く、退屈な船旅だった。船内の朝風呂に入り、レストランで遅めの朝食、ラウンジでコーヒーを飲み、デッキでぼんやりと遙かにかすんで見える津軽半島を遠望しながら過ごす。
下船後、室蘭の白鳥大橋や地球岬を巡ると夕方7時頃になる。あたりも暗くなってきたのでこの日は道の駅「みたら室蘭」にP泊する事にした。地球岬では駐車場脇にキタキッネを見かける。しかしかなり人づれのした様子でがっかり。北海道ではやはり野生ですばしこく走り回るキタキツネを見たかった。がこの後の旅ではついに野生のキタキツネやヒグマ、エゾシカを見かけることはなかった。
夕食の買い出しは室蘭市街の長崎屋でする。時間が遅かったせいか鮮魚売場の品物は残り少なかったがようやくホタテの刺身をゲット。この刺身はシャキシャキしてなかなか美味しかった。北海道の夜はさすがに涼しい。フェーン現象でうだるような暑さの石川県から来た私たちには快適そのもの。北海道上陸の第一夜は美味しい刺身や冷や奴等をおかずに、缶ビールとワンカップの冷酒で気持ちよく酔い早めに眠りにつきました。

道の駅「みたら室蘭」 地球岬にて





8月10日(木曜日)  走行距離 340q

室蘭出発(6時)→苫小牧鵡川(四季の館」→道の駅「サラブレッドロード新冠」→道の駅「みついし」→
襟裳岬→黄金道路→広尾→道の駅「忠類」(18時) 

フェリーではエンジンの音やベットのきしみ音でゆっくり眠れなかったが、前夜は快適な涼しさの中で熟睡した。道の駅「みたら室蘭」は観光シーズンでもありかなりの車がP泊していたが、大型トラックの騒音もなくこの夜は静かだった。道の駅の横には風力発電の風車が回る公園があり白鳥大橋を望む景観もなかなか良い。
今日は室蘭から海岸沿いを走り襟裳岬を観光、その後釧路湿原の手前あたりの道の駅でP泊する予定だ。

朝食
朝6時に出発する。薄雲が広がるが快適な朝。いつものように朝食は一走りした後に摂る予定だ。苫小牧を7時30分頃通過。丁度ラッシュ時にさしかかりかなり混雑していたが、いらいらするような渋滞はなかった。苫小牧を過ぎ鵡川町の国道沿いに大きな施設を見つける。「四季の館」という町の福祉施設で日帰り温泉も併設されている。広い駐車場もあり、ここで朝食にする。
飯盒でご飯を炊く。朝起床後出発前に2合の米をとぎ飯盒に適量の水を入れ仕掛けておいた。飯盒炊飯では米をといだあと1時間以上、できれば2時間ほど水に浸けておくと失敗が少ない。カセットガスコンロで20分程で炊きあがる。その後10分程蒸らして出来上がりだ。この日のご飯は水が多かったせいか多少柔らかめだがまずまずの炊きあがりだ。
炊きたてのほかほかご飯にみそ汁(インスタント)、家から持参のナスの漬け物、そして焼き海苔とサンマ蒲焼缶詰をおかずに朝食。ここで1時間30分ほど朝食休憩をとり、鵡川町を10時頃出発する。

鵡川町・「四季の館」

襟裳岬
鵡川町を出発後、途中道の駅「サラブレッドロード新冠」や道の駅「みついし」などに立ち寄りながら、襟裳岬に到着したのが13時40分頃。地図でみるともう少し近く感じたがさすが北海道は広い。襟裳岬まで結構時間がかかってしまう。新冠から襟裳岬までの国道沿いにはなだらかな丘陵の牧草地が続く。広い牧草地を区切る白い柵の中で親子連れのサラブレッドがのんびり草を食べている。牧草地の中を走る国道は交通量も少なく快適な走行だ。やはりここは北海道だなと実感する。
太平洋に突き刺さるような襟裳岬にはその先端近くまでいける遊歩道がのびる。岬の先端からは点々とかなり沖まで小さな岩礁が続く。沖合の岩礁にはアザラシの上陸地にもなっているそうだ。この日も「風の館」の展望台にある望遠テレビでアザラシの上陸が確認できた。風は多少強いが快適な天気。ここで昼食を摂り、風の館や遊歩道を散策して15時30分頃襟裳岬を後にする。

襟裳岬展望台 襟裳岬遊歩道


黄金道路
襟裳岬から釧路に向けてすこし海岸線を走ると今までのなだらかな牧草地を走る国道と違い、急峻な崖地の海岸が続く。その海岸の崖を縫うように国道が走る。庶野から広尾町まで約31キロの変化に富んだこの道路が「黄金道路」と呼ばれるそうだ。8年の歳月と莫大な費用をかけてようやく完成したためこの名が付くそうだ。この道路が出来るまでは船で通う以外は未踏の海岸線だったのだろう。今では快適なドライブコースになつていた。

黄金道路

道の駅「忠類」でP泊
黄金道路を走り広尾町に着くともう16時50分。釧路湿原まではまだかなりの距離だ。急遽計画を変更して近くの道の駅を探す。道の駅マップを開くと海岸線から少し内陸に入ったところに道の駅「忠類」がある。日帰り温泉も併設されている。早速今日のP泊地をここに決める。
道の駅「忠類」には広大な敷地の中に立派な日帰り温泉施設やナウマン象記念館、広い芝生の公園、そして無料のキャンプ場などが併設されている。駐車場も広い。我々熟年は勿論、ファミリーキャンプの若い家族にもお勧めのP泊地だ。
温泉に入浴し、途中のスーパーで買い込んだイカの刺身や牡蠣フライ、冷や奴、サラダ等と缶ビールで夕食を摂りP泊する。

道の駅「忠類」・物産販売所 道の駅「忠類」・ナウマン温泉ホテル





8月11日(金曜日)  走行距離 236q

出発(8時50分)→浦幌→道の駅「しらぬか恋間」→道の駅阿寒丹頂の里」→丹頂鶴自然公園→
釧路湿原展望台→山花オートキャンプ場→道の駅「阿寒丹頂の里」(19時)

朝7時頃起床。今朝はずいぶんゆっくり寝た。起床後広い芝生の公園を散策。天気予報では午前中は雨模様で午後になり回復するとのこと。朝は雲は厚いがまだ雨は降っていなかった。芝生の公園を散策し昨日の残り物で簡単な朝食。8時50分頃道の駅「忠類」を出発する。
出発して1時間ほどで雨が降り始め、釧路の手前の道の駅「しらぬか恋間」あたりではかなり雨足が強くなる。

道の駅「阿寒丹頂の里」で入浴・休憩
今日は釧路湿原を散策するつもりだったが、昼頃には雨足がかなり強くなってきたので計画変更。日帰り温泉にでも入浴してのんびりすることにする。マップで調べてみると近くの道の駅「阿寒丹頂の里」に日帰り温泉が隣接している。12時30分時頃道の駅「阿寒丹頂の里」に到着。道の駅はそれほど大きくないが、隣接しているサイクリングターミナル「赤いベレー」はけっこう大きな施設で宿泊のほか日帰り入浴もできる。またレストランや大広間の休憩室もある。ここでゆっくり入浴し、レストランで生ビールを飲み昼食を摂る。昼のビールは勿論食事も美味しかった。大広間でのんびり休憩していると15時頃ようやく天気も回復する。

道の駅「阿寒丹頂の里」 サイクリングターミナル「赤いベレー」

丹頂鶴自然公園と釧路湿原展望台
15時頃には雲も切れて真夏の太陽がのぞき、かなり蒸し暑い天気になる。日が落ちるまでまだまだ時間があるので近くの丹頂鶴自然公園と釧路湿原展望台へ。
丹頂鶴自然公園は広い園内の湿原を金網で幾つかに仕切り、その中でつがいの丹頂鶴が餌を啄んでいる。今まで写真でしか見たことがない丹頂鶴を間近に見学できた。ただもう少し自然な公園を想像していたので多少がっかり。でも学術的施設としても利用されているということなので納得。汗をかきながら1時間ほど見学する。
釧路湿原展望台には17時少し前に着く。屋上の展望台からは手前の原生林の向こうに広大な釧路湿原が眺望できる。その先に釧路の市街がかすんで見える。近代的な釧路の市街地のそばにこのような広大な原生林や湿原がが広がるのもやはり北海道だとまたまた実感する。展望台の周辺には遊歩道もあり少し散策しょうと思ったが、入り口にヒグマに注意の看板がありやめにした。

丹頂鶴自然公園 釧路湿原展望台より

山花オートキャンプ場で洗濯、道の駅「阿寒丹頂の里」に戻りP泊
展望台見学後、妻がたまった下着等の洗濯をしたいと言い出す。仕方がないので釧路市街にいけばコインランドリーがあるだろうと、市街地に向かう。が途中に山花オートキャンプ場の案内看板を発見。新しいオートキャンプ場ならコインランドリーもあるだろうとそちらに向かうことにする。距離も6qと近い。
山花オートキャンプ場は広大な山花公園の中にある。まだ新しそうなオートキャンプ場で管理棟も大きな立派な建物だ。管理棟の中はロビーも広く売店もある。売店の横にはコインランドリーもありました!。係りの人に聞いてみるとご自由にお使いくださいとのこと。
1時間ほどで洗濯が終わり、道の駅「阿寒丹頂の里」に戻る。あたりはすでに暗くなっていた。再度向かいのサイクリングターミナルで入浴する。その後少し遅くなったが、飯盒でご飯を炊き、焼き魚と炒り卵、冷や奴等で夕食。勿論しっかりお酒もいただきました。この夜はハンガーに吊された洗濯物に囲まれて眠りにつきました。

山花オートキャンプ場・管理棟





8月12日(土曜日)  走行距離 348q

出発(7時40分)→阿寒湖→美幌→美幌峠→屈斜路湖→弟子屈→道の駅「摩周湖温泉」→摩周湖→釧路コッタロ湿原→釧路→道の駅「厚岸グルメパーク」→霧多布岬霧多布温泉「ゆうゆ」(17時)

今朝は雲が多いが晴れの気持ちの良い天気。気温も涼しい。道の駅の駐車場には私たちのほかに2台のキャンピングカーとワゴン車がP泊していた。ワゴン車には70歳ぐらいだろうか、高年夫婦の方が朝食の支度をしていた。車には荷物が満載している。佐賀県からいらしたそうで、9月まで車で移動しながら北海道を旅するそうだ。私たちもこのご夫婦のように年をとっても元気にP泊の旅が続けられればとチョットうらやましくなる。
今日は阿寒湖近くまで来たので、新婚旅行の時に巡った思い出の阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖をもう一度走ってみることにする。

阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖
阿寒湖畔温泉は新婚旅行の北海道第一日目に宿泊したところだ。数十年前のことなので何という旅館に宿泊したのか覚えていない。当時とはずいぶん変わったのだろう。今回遊覧船乗り場や湖畔温泉街の周辺を散策したがうっすらとある思い出の場所には全然出くわさなかった。ただ当時はもう少し鄙びたところで、湖畔の水辺も広かったように思う。
新婚旅行の北海道2日目は確か川湯温泉に宿泊した。その後川湯温泉から硫黄山、屈斜路湖、美幌峠を見学して3日目は層雲峡で宿泊したはずだ。数十年前の記憶はおぼろげですが、この時の北海道旅行で今でも一番印象に残っているのが美幌峠からの眺めだ。
阿寒湖から屈斜路湖へは国道241号線で弟子屈を経由して行く方が早い。しかし美幌峠を目指していたので、美幌の案内標識につられて美幌町まで来てしまう。地図で見るとかなり遠回りしたことになる。美幌町から戻るようにして美幌峠に向かう。11時頃に美幌峠に到着。数十年ぶりの訪問ですが、昔と変わらぬ素晴らしい眺めだ。大パノラマの雄大な景観をしばし堪能する。ただ風が強く、長袖の薄いジャンパーを羽織っていてもかなり寒かった。
摩周湖は前回に来たときは濃霧で全然見られませんでしたが、今回は霧一つない快晴。第一展望台からの眺めは多少もやっていましたが素晴らしい眺めでした。摩周湖を見学すると13時頃になる。道の駅「摩周湖温泉」近くのそば屋さんで昼食し、釧路の方に引き返す。

美幌峠 摩周湖


釧路コッタロ湿原
摩周湖から釧路に向かう途中県道に入り釧路湿原を横断。コッタロ湿原に寄りながら国道391号線に抜ける。コッタロ湿原の展望台からは茫洋たる湿原が観望できる。案内板には丹頂やエゾシカが生息しているとあるが今回はついに見ることは出来なかった。途中北海道では初めての砂利道になる。道を間違えたのかと思ったが、対向車もあり観光バスも走っている。がたがた道を3〜4キロほど走ってようやく国道にでる。

霧多布岬の日帰り温泉「ゆうゆ」駐車場でP泊
釧路市を通過し道の駅「厚岸グルメパーク」に16時30分頃到着。新しい駅内の2階にはバーベキューのできるコーナーもあり、カニや海鮮物、焼き肉等の食材も販売している。当初はここでP泊しょうとかと考えたが、残念ながら近くに日帰り入浴できる施設がない。駅の案内所で聞くと、40分ほど走った霧多布岬に日帰り温泉施設があるそうだ。まだ日が落ちるのも間があるので、そちらに向かうことにする。
霧多布温泉「ゆうゆ」は霧多布岬の高台にある新しい施設だ。駐車場も広い。入浴後はここのレストランで夕食をと思ったが残念ながらレストランはない。しかし近くの浜中町から出前ができるそうだ。生ビールはフロントで販売している。風呂から上がると大広間の窓越しに夕日の沈むのが見られる。日の落ちるのが早く感じたが素晴らしい夕焼けだった。定食の出前を頼み大広間で生ビールを飲みながら食事。ほろ酔い機嫌になったところで、ここの駐車場でP泊する。

道の駅「厚岸グルメパーク」 霧多布温泉「ゆうゆ」





8月13日(日曜日)  344q

出発(7時)→道の駅「スワン44ねむろ」→根室港→納沙布岬→花咲港→道の駅「スワン44ねむろ」→
別海町→野付半島→別海町町営施設「郊楽苑(18時)


朝5時半頃起床。外にでてみると霧多布温泉「ゆうゆ」の広い駐車場には私たちの車が1台だけポッンと駐車している。ここにはトイレが無いので近くの霧多布岬展望台駐車場に移動。この駐車場には7〜8台の車がP泊していた。キャンピングカーも3台ほど駐車している。まだ早朝でほとんどの方は就寝中ですが、すでに朝食をしている家族もいる。今朝は快晴。展望台から朝日に映える霧多布岬を撮影する。岬の先端には遊歩道があり、岬突端の灯台まで散策する。遊歩道の入り口にある駐車場の脇には、かなりきつい斜面を利用してキャンプ場がある。かなりのキャンパーで混雑していた。

霧多布岬

道の駅「スワン44ねむろ」
7時頃霧多布岬を発ち根室・納沙布岬へ向かう。途中道の駅「スワン44ねむろ」に立ち寄り朝食休憩。昨日の残りご飯でおじやをつくる。お茶漬けの素をだし汁にして15分程中火で炊き、火を止める少し前に刻みネギを入れて出来上がりだ。酒を4分の1カップ程入れると美味く炊きあがる。
道の駅「スワン44ねむろ」は風蓮湖湖畔にこの年の4月に新しくオープンした施設。国道44号線沿いにある。駅内には大きなレストランや鮮魚コーナなどがある。またガラス張りの大きな展望窓からは風蓮湖が一望できる。双眼鏡などが備え付けられていて、丁度風蓮湖の浅瀬にえさを啄んでいるはつがいの丹頂鶴を見ることが出来た。
この道の駅には納沙布岬からの帰り道にも立ち寄り昼食を摂る。13時頃でレストランは満員。時間がかかるのを覚悟で風蓮湖定食という定食を注文。混雑していたが従業員の方が小走りでてきぱき立ち働き気持ちがよい。思ったより早く料理が運ばれる。刺身や煮物などが付いた美味しい定食でした。

道の駅「スワン44ねむろ」

納沙布岬
納沙布岬には10時30分頃到着。日本の最東端、日本で一番早く初日の出が見られるところで有名。どんなところか、かなり期待していたが景観はそれほどでもない。岬の駐車場脇には土産物屋や食堂が建ち並び、なんだか雑然とした感じだ。朝日が昇るところを見れば一興あるかもしれないが、すでに真夏の日は高い。本土最東端納沙布岬と書いた標識の前と、岬の先端にある灯台をバックに記念撮影。その後北方領土の写真や資料が展示してある「望郷の家」を見学して納沙布岬を後にする。
納沙布岬からの折り返し道、花咲港に寄る。港入り口に茹でたての花咲ガにを切り売りしている。観光客が店の前でカニの足をうまそうにほおばっている。妻に足でも一本食べていこうと言うと、花咲ガにの棘が痛いからいいやだと言う。どうも私達夫婦はグルメには関係なさそうだ。しかし、この時花咲ガニを食べなかったことを、帰ってきた今になっても後悔しているが・・・。

納沙布岬 納沙布岬

別海町から野付半島
道の駅「スワン44ねむろ」で昼食後知床半島方面に向かう。今日は知床半島の近くまで行くつもりだ。しかし北海道キャラバン5日目でなんだか疲れた。どこか近くに公営の宿でもあれば宿泊したいが、お盆の最盛期だ。まず空きはないだろう。電話をしても言下に断られるのが落ちだ。
近くの別海町に町営の立派な宿泊施設、別海町交流センター「郊楽苑」がある。日帰り入浴もできる。15時30分頃ここに寄ってみる。キャンセルでもないかとフロントで聞いてみるがやはり宿泊は駄目。仕方がないのでここの駐車場でP泊することにしたが、時間はまだ早い。近くの野付半島を一巡りしてくることにする。
野付半島は地図で見るとストローの先を折り曲げて海にせり出したような細長い半島だ。道路は県道950号線が半島の先端ちかくまでほぼ一直線に走っているだけ。説明書には全長28qで日本最大の砂嘴とある。巾は狭いところでは130m程しかないそうだ。この半島の突き当たりまで走り引き返す。途中トドワラマツの風倒木が散在する干潟があり、その奇観をみようと観光客があふれていた。遊歩道や馬車などで遊覧できるそうだが、私達は駐車場から遠望しただけで別海町方に引き返す。

野付半島 別海町交流センター「郊楽苑」

別海町交流センタ「郊楽苑」の駐車場でP泊
別海町交流センター「郊楽苑」に18時頃に戻る。交流センタの周辺一帯は別海町のレジャーゾーンになっているようで、周辺には広大な芝生広場やキャンプ場まで併設している。駐車場も広い。センター内の浴室もなかなか広く、サウナや岩造りの露天風呂もある。ゆったり入浴して駐車場でP泊する。






8月14日(月曜日)  走行距離 363q

出発(6時50分)→薫別漁港→道の駅「知床・らうす」→ウトロ湖→斜里→網走→サロマ湖→サロマ温泉ホテル「緑館」道の駅「サロマ湖」(20時)

朝起床してセンターに隣接する芝生広場を散歩する。広場にはきれいなトイレも設置されていた。
別海を6時30分頃出発。今日は知床半島を周遊し、網走に寄り、サロマ湖あたりでP泊するつもりだ。
出発して1時間ほど走り薫別漁港と言うところで朝食休憩。いつものように飯盒でご飯を炊き朝食。この漁港の駐車場には、小さいが比較的きれいなトイレも付いていた。防波堤横の砂浜には何組かの家族がキャンプしている。防波堤ではかなりの人が釣りを楽しんでいた。

知床半島

知床半島の付け根にある道の駅「知床・らうす」には10時頃到着。観光客で混雑している。どうにか駐車場の隅に空きスペースを見つけ駐車。屋上の展望室からは国後島が間近に観望できる。
地図で見ると知床半島には根室海峡側とオホーツク海峡側の海岸沿いを2本の道路が走る。いずれの道も途中で行き止まりで知床岬までは行けない。知床岬は遊覧船で眺めるしかない。道の駅の案内所で聞いてみると羅臼港からの遊覧船は朝9時に1日1本出ているそうで、今日はすでに出発した後だった。斜里の方からも遊覧船が出ているそうだが時間的に無理のようだ 。事前に詳細な計画を立てず行き当たりばったりの旅だ。遊覧船はあきらめる。
30分ほど道の駅で休憩後、根室海峡側の県道87号線を知床半島の先端に向けて行けるところまで走る。途中光苔のある洞窟を見学。海岸沿いには番小屋が建ち並び、その敷地に砂利が引き詰められて昆布が干されている風景が続く。波打ち際には混浴の露天風呂もあるそうだが今回はパス。行き止まりにある食堂の前で写真を撮りひき返す。
羅臼から斜里方面へ抜ける途中羅臼峠で休憩。ひろい駐車場も観光客で混雑している。展望台からの羅臼岳の眺めが素晴らしい。
宇登呂で知床五湖の案内標識を見て国道334号線を右折、知床半島のオホーツク海側を走る県道93号線にはいる。海岸から少し入った山手を走る道路でカーブや坂道が多い。まもなく知床五湖近くになると道路のカーブごとに交通案内の係りの人が立つている。おやっと思っているとすぐに渋滞で車が止まってしまった。知床五湖の駐車場が満杯なのだろう。かなりの渋滞のようなので知床五湖の観光はあきらめて斜里の方に引き返す。
今回の知床半島の旅は温泉にも入らず、遊覧船にも乗れない走るだけの旅になってしまった。チョット不完全燃焼な気持ちで知床を後にする。また機会があれば、シーズンオフの時期にでも再訪したい。

道の駅「知床・らうす」 行き止まりの食堂で 羅臼岳

サロマ湖畔でバーベキュー
知床観光後、斜里を経由して網走には14時頃通りかかる。今日は北海道P泊の旅6日目。疲れも出てきた。いつものことだが長旅の後半は車から降りて観光するのが面倒になり、ひたすら目的地に向かって走ることが多くなる。今回も「監獄なんか見たくない」との妻の一言で網走を通過、サロマ湖に直行する。
昼もかなり遅くなったが昼食はまだだ。サロマ湖畔でバーベキューでもしょうと、常呂町と言う小さな町で買い物をする。魚や肉、野菜等の食材を買い込みサロマ湖畔に到着したのが15時30分頃。湖畔にあるワッカネイチャーセンターという施設の近くで適当な空き地を見つける。2家族の先客がキャンプをしている。サロマ湖の入り江に面した静かな空き地だ。カセットコンロに焼肉用の鉄板を乗せて魚や肉を焼く。真夏の日はまだ高いが、薄曇りで暑からず寒からず、風も心地よい。サロマ湖の入り江に面した景観もまあまあだ。妻と二人でのんびりとビールを飲みバーベキューを楽しむ。キャラバン至福の時である

サロマ湖畔でバーベキュー

サロマ湖畔温泉ホテル「緑館」で入浴、道の駅「サロマ湖」でP泊
昼のビールで気持ちよくなり、車で少しうたた寝をする。目を覚ますと日も沈みはじめ暗くなってきた。今日はここでP泊してもいいのだが、やはり温泉に入りたい。横にキャンプしているご家族に聞くと、12qほど走ったサロマ湖畔に、日帰り入浴ができるホテル「緑館」があるそうだ。道の駅もすぐ近くにあるとのこと。早速そちらに向かう。サロマ温泉ホテル「緑館」は景観の良いサロマ湖畔にある。3階建ての大きなホテルだ。浴場も広くてきれいなだが、お湯は天然湧出の温泉ではなく薬石の湯だ。のんびり入浴し、近くの道の駅「サロマ湖」でP泊する。

道の駅「サロマ湖」 サロマ湖温泉ホテル「緑館」





8月15日(火曜日)  走行距離 362q

出発(8時)→道の駅「愛ランド湧別」→サロマ湖畔駐車場→北見→道の駅「足寄湖」→道の駅「ピア21しほろ」→道の駅「おとふけ」→帯広→清水→日勝峠→道の駅「樹海ロード日高」(17時)

昨夜は暗くなって道の駅「サロマ湖」に着いた。道の駅の駐車場はほぼ満杯だった。今朝6時頃目を覚まし外に出てみると昨夜到着したときに駐車していた車がほとんどそのままP泊していた。駐車場横にある芝生の空き地にはテントを張ってキャンプしている人も何組かいる。駐車場はそれ程広くはないが、道の駅で一度にこれほど多くの車とP泊したのは初めての経験だ。それでも昨夜は遅くまで騒ぐ車もなく比較的静かなP泊だった。道の駅には宿泊施設やバーベキュー施設、観光農園、ふれあい牧場などが併設されていて、敷地は広い。6時頃に目を覚し観光農園やふれあい農場等を散策する。今日も晴れて気持ちのよい朝だ。

道央を通り抜け日高の道の駅へ
北海道の旅もそろそろ終わりに近づいた。17日朝には函館から大間にわたり東北を経由して帰途につくつもりだ。今日は具体的な予定はないが明日の夕方までには函館の親戚宅に到着したいので、できたら富良野に寄って日高の道の駅あたりまで走りたいと思っている。今まで道東の海岸沿いを走ってきたので、今日は道央の北見から帯広方面を走り抜け日高に向かう予定だ。
北見を経由、途中道の駅「足寄湖」、道の駅「ピア21しほろ」、道の駅「おとふけ」などで休憩しながら14時を少し過ぎた頃帯広を通過。このあたりから空模様が怪しくなる。清水町にさしかかった時にはかなり強い雨が降り出す。この雨と、富良野方面は混雑との情報で富良野観光はあきらめる。清水町をすぎ日勝峠にさしかかると霧が出始める。峠の頂上付近では前の車のリャーランプがやつと見えるほどの濃霧になる。かなり高い峠なので晴れた日には素晴らしい眺めなのだろうが残念。日高町の方に下りてきてようやく霧が晴れるが雨はますます激しくなる。道の駅「樹海ロード日高」のある交差点手前2q付近で、渋滞になる。えっ、こんなところでと思ったが、交通標識の案内板を見ると北海道最大の都市札幌までは120qほどの距離だ。札幌へ向かう行楽帰りの人で混雑しているのだろう。ようやく17時少し前に道の駅「樹海ロード日高」に到着する。雨はますます激しくなる。

高原荘で入浴、道の駅「樹海ロード日高」でP泊
道の駅「樹海ロード日高」のすぐ近くに、オートキャンプ場や宿泊施設「ひだか高原荘」がある。高原荘では日帰り入浴もできる。勿論温泉だ。時間は早いがこの土砂降りだ。温泉にでも浸かり、のんびりすることにした。
道の駅には寿司屋や和食料理の食堂、蕎麦屋などがある。入浴後和食料理屋さんで生ビールを飲みながら食事、ほろ酔い機嫌になったところで車に戻り眠りにつく。

道の駅「樹海ロード日高」





8月16日(水曜日)  走行距離 395q

出発(9時)→門別→苫小牧→白老→道の駅「そうべつサムズ」→洞爺湖→長万部→道の駅「YOU・遊・もり」→函館(18時30分)

昨夜からの雨は朝遅くになってようやく降り止む。。今日はいよいよ北海道での旅は最後の日だ。9日に室蘭に上陸して今日で8日間の北海道の滞在であった。なんだかあっという間に過ぎた感じだ。明日の朝は函館港から大間に渡り、東北で1泊して18日中には帰宅する予定である。
早朝はまだ小雨模様だったので今朝は遅くまで寝ていた。パンとコーヒーで簡単な朝食を摂り、9時に道の駅を発ち一路函館を目指す。

洞爺湖
国道237号線から海岸沿いを走る235号線に出る頃には天気もすっかり回復する。朝の予定では雨模様でもあり、どこも寄らずに一路函館に向かう予定だったが、伊達市にさしかかつたところで予定変更。天気も良くなったし洞爺湖に寄り道することにする。洞爺湖は平成6年の夏に一度訪れたことがあり、この時は温泉に入り風光明媚な湖畔でP泊した思い出の場所だ。しかし今度の有珠さんの噴火では洞爺湖湖畔の壮瞥町、虻田町は甚大な被害を受けた。特に湖畔の温泉街の被害がひどかったようだ。
壮瞥町にある道の駅「そうべつサムズ」に寄り、洞爺湖の温泉街に入る。かなりの観光客で混雑している。洞爺湖温泉街の通りは車の列で渋滞していた。湖面にはモータボートが疾走し遊覧船が巡航している。温泉街を最初一見したときは、依然と変わらぬ洞爺湖温泉街の活況に見えた。しかしよく見てみると災害の爪痕があちこちに残っている。まだ営業を再開していないホテルもある。堅く窓を閉ざしてうち捨てられたような民家も何軒かあった。宿泊客の数もまだ元に戻っていないようで、日帰り温泉入浴客歓迎の看板が目に付いた。洞爺湖湖畔の温泉街が早く元の活況を取り戻すことを祈って洞爺湖を後にする。

道の駅「そうべつサムズ」 洞爺湖

函館の義兄宅で宿泊
函館には妻の兄が住んでいる。今日の午後なるべく早めに函館に到着する予定だったが、途中洞爺湖に寄ったり道の駅「YOU・遊・もり」で休憩したりで、遅れてしまった。結局夕方18時30分頃義兄宅に着く。
用意してくれた心づくしのご馳走と、おいしいお酒でかなり酔い、北海道最後の一夜は義兄宅で宿泊しました。




8月17日(木曜日)  走行距離 386q


函館港発(9時)→フェリ−→大間港着(9時40分)→大間岬→恐山→八戸→西根→
花巻温泉駐車場(20時)


大間岬 恐山






●8月18日(金曜日)  走行距離 704q


出発(7時)→一関→鳴子温泉→尾花沢→寒河江→新発田→新潟→朝日→北陸高速道経由→金沢→帰宅(22時)




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